Nano Link System

薬液配管の新しいカタチ。

Nano Link System
JAJA ENEN

STORY 開発への思い

プロジェクトメンバーが語るナノリンク、
その特徴と今後の展開について。

薬液配管システムの常識を覆すナノリンク システム。
その開発から製品化までの道のりを支えた3名の担当者が、
それぞれの立場からナノリンクへの思いを語ります。

西尾 清志
企画・開発

ナノリンク システムの着想から
10年、
ようやく製品化という
ゴールに
たどり着くことが
できました。

流体工学研究所 所長 西尾 清志

Q.1この製品開発は、いつ頃から、どのような経緯で始められたのでしょうか?
継手および関連技術は多くの技術者の尽力により進歩してきました。一方、装置の高機能化(搭載部品数の増加)とともに施工・メンテナンスが難しくなっており、抜本的解決策の必要性を感じていました。スペースを確保するということは既存技術の延長では達成できず、チューブを使用しない、つまり機器を直結するというアイデアに行き着いたわけです。開発を始めてから約10年の時をへて製品化にたどり着きました。
Q.2この製品開発で、最もこだわったポイントは何でしょうか?
本製品を一言で表現すれば「ネジを使わない技術」と言えます。ネジのついたナットの利用は緩みを防止するために様々な確認作業が求められ、手順規定も曖昧さが残されています。
ネジを利用しないクランプはこのような観点で開発され、安全に短時間施工ができ、かつ安定した性能を示すことができます。
Q.3この製品は、お客様にどのような価値を提供でき、どのように進化させていきたいですか?
ナノリンクはチューブを介する接続をしないのでミリやインチの種類がなく、新しい口径基準により部品の削減を実現しています。また、すべての製品に専用キャップを付けており、初期パーティクルを低減しプロセスの立ち上げ時間の短縮に貢献します。 ナノリンクのシール構造は、チューブ継手と違い内径の変形がほとんどなく、圧力損失が非常に小さいため安定した流量を確保できます。つまり、基礎設計そのものの配管サイズをダウンできる可能性があります。 今後、ナノリンクを標準化していくことにより「レゴ®ブロック」のような組み立て方式の配管が可能で、エンジニアは設計時間の大幅短縮が見込めます。お客様にはぜひナノリンクを育てていただきたいと思っております。

※レゴ®ブロックは、レゴ社の登録商標です。
野田 正人
装置設計

ナノリンクによる装置設計を
経験し、
省スペース、
リードタイム短縮、コスト削減
といったメリットを身をもって
体感しました。

淀川ヒューテック株式会社
滋賀工場 ユニットマネージャー 野田 正人

Q.1セミコン展示用装置を製作した際のポイントを教えてください
いかにコンパクトに設計ができ、お客様に見やすく、ナノリンクを理解いただけるかをポイントにしました。お客様が装置や付帯設備を設計される場合、ユーザーからの要望がいくつもあります。その中で多くの要望があるのは、装置を設置した際の「スペースの占有率」です。保有する工場スペースは無限ではなく、装置のコンパクト化はいつでも要求される最重要事項の一つです。これを考慮し、容積比を可視化して判断しやすいように製作しました。
Q.2セミコン展示用装置を組立し、感じたことはなんですか?
施工方法、施工環境やメンテ性を考慮すれば、チューブ継手と設計面ではまったく同等であると考えています。
また先述した容積の比較においては、チューブ継手を使った場合と比べ今回の展示設備の場合ですと約55%の削減となり、ナノリンクであれば省スペース化に十分寄与でき、周辺機器の配置の自由度も増すことが確認できました。
Q.3セミコン展示用装置で特にアピールしたい点は何ですか?
既存製品ならチューブ加工の際に、曲げ半径・距離・方向を確認しながら人の手による加工を行い、フレア・スリーブ加工後にナットの締め付け量の調整を行わなければなりません。
ナノリンクでは現場でのチューブ加工数を限りなくゼロに近づけ、仕上げの工程はシールリングの圧入とクランプ装着のみとなり、既存品で必要な採寸、チューブカット面の管理、加熱、締め付け量管理が不要となりました。それにより装置製作の大幅なリードタイム短縮、コスト削減に貢献することができました。
大庭 直之
営業

お客様が在庫・手配する部品点数を削減(改善)できるナノリンクシステム。今後は、業界を超えて幅広く展開していきます。

淀川ヒューテック株式会社
SEP営業部 営業3課 主任 大庭 直之

Q.1営業する上で、最もお客様に伝えたいことは何ですか?
シール構造は過去数十年にわたりいくつか開発されてきましたが、基本的な構造は何も変わっていないのが実情です。根本的に構造を見直したのが、ナノリンク システムです。性能はもちろんのこと、バイヤー・サプライヤー側にトータルデリバリー環境の改善にも寄与できると思っています。
Q.2製品発表以来、お客さまの反応はどうですか?
具体的な装置設計のご相談をいただき、各方面から興味を持っていただけております。従来の問題点を解決でき、お客様のお役に立てる可能性を実感し、嬉しく思っています。順次ご採用いただけるよう、準備を進めています。
Q.3今後、どのようにナノリンクを広げていきたいですか?
まずは、ナノリンクシステムを半導体業界の方々に周知いただき、困っている点を改善したいと考えています。
この技術は様々な業界で活用できると期待していますので、製薬・食品業界等にも広げて行きたいと思っています。
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Nano Link System
淀川ヒューテック株式会社

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