半導体関連に照準 搬送ケース提案
淀川ヒューテックは、半導体市場の拡大や後工程のパッケージング技術の進展を受け、半導体パッケージ用材料などの搬送ケース事業を拡大する。2024年度に現状比3―4倍の売上高10億円を目指す。半導体の後工程で配線ピッチの狭小化など高度化が進んでおり、同社が培ってきた液晶パネル向け搬送ケースのノウハウを生かす。
淀川ヒューテックは半導体の後工程で工程間を搬送するためのケース(写真)や工場間を輸送するための発泡ケースを手がける。パッケージ基板のパーティクル(微粒子)対策の強化や、先端パッケージング技術の再配線層形成用にガラス基板が用いられることなどのニーズに対応する。
パッケージ基板や最先端のファンアウトパッケージで使うガラス基板搬送用のケースを提案する。工場内輸送用ケースには、パーティクル侵入を防ぐため6面にカバーを付けたほか、天井輸送に対応した形状としている。
ファンアウトパッケージはガラス基板にパターニングして封止した後、基板を取り外す方式。ガラス基板を使う液晶パネル製造と技術的な親和性が高い。
発泡ケースはガラス基板の輸送に加え、前工程でのダミーウエハー搬送への展開も検討。ダミーウエハーは半導体製造装置の開発や、新設備立ち上げの条件確認などに使われる。半導体市場の拡大に伴いケースの需要も増加するとみて市場調査を進める。