車載電池、中小にも商機
淀川ヒューテック 関連部材を増産
リチウムイオン電池の需要増が中小のメーカーにも波及してきた。工場新設や設備増強など積極的な投資で、車載用の大型電池を中心に拡大する需要の取り込みを狙う。半導体向けの加工などで培った技術を生かし、新型電池や関連部材を将来の主力事業に育てることをめざす。
樹脂成型の淀川ヒューテック(大阪府吹田市、小川克己社長)は電池内部の電解液が外に漏れ出さないようにする「ガスケット」と呼ぶ部品を生産する。約2億円を投じて滋賀県の工場を増強し、生産能力を現在の2倍の月200万個に引き上げる。車の台数に換算すると約10万台分になるという。
2015年度までに累計で10億円規模の設備投資も計画。環境対応車向けで需要拡大が見込まれる同事業の売上高を20億円に伸ばし、主力の半導体製造装置用部品や液晶パネル製造装置に次ぐ収益源に育成する。