淀川ヒューテック株式会社

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メディア掲載情報

2011年11月22日

「日経産業新聞」に掲載されました。

世界一の秘密

淀川ヒューテック(大阪府吹田市)は液晶パネルの両面に偏光フィルムを貼り付ける偏光板貼り付け装置で約7割の世界シェアを誇る。液晶パネルの基板搬送カセットで培ったメーカーとの強い取引関係を生かし、1996年に経営不振の中小企業を買収して偏光板貼り付け装置に参入。04年には偏光板を両面から貼り付ける新方式を生み出し、一躍世界一シェアを勝ち取った。

淀川ヒューテックの偏光板貼り付け装置は必要な大きさに切り分けた液晶パネルを直立させて搬送ラインを流しながら、偏光板を貼り付けていく「縦型」。保護フィルムをはがした偏光板を左右から近づけローラーを使って液晶パネルに隙間無く貼り付ける技術は世界最高水準だ。

これまでは液晶パネルを横に泣かせた状態で搬送ラインに流す「横型」が主流。横型は液晶パネルの下から片面に偏光板を貼り付けた後に180度回転させて、もう一方に貼り付ける手法だ。液晶パネルをひっくり返すために対応できる大きさには限界があった。

縦型は65型の大型製品にも対応できるうえ貼り付け工程も半減できる。液晶パネルメーカーは次々と新方式の導入を決め、淀川ヒューテックが国内の数社がシェアを競っていた混戦模様の市場から一気に抜け出した。

薄型テレビ業界は最新の技術を盛り込んだ製品が矢継ぎ早に投入される。巨大な液晶パネル工場の一部を担う重要な装置だけに、大手の厳しい品質水準を満たし続ける必要がある。

ただ、淀川ヒューテックが世界一のシェアを買い取ったのは単に技術力だけではない。70年代から培ってきた液晶メーカーとの信頼関係があるからだ。もともと淀川ヒューテックは小型液晶パネルを搬送する棚状のカセットを手掛けてきており、徹底した仕事ぶりで液晶メーカーから信頼を獲得してきた。

その信用をテコに業領域を広げるため、進出したのがこの偏光板貼り付け装置市場だ。96年に経営不振だった偏光板貼り付け装置製造のメデック(大阪市)を買収、液晶パネルの基板搬送カセットで培った「販売ルートを生かし市場を開拓した」(小川克己社長)。狙い通り買収前に数億円だったメデックの売上高は100億円を超えるまでに成長した。

ただ、偏光板貼り付け装置もリーマン・ショック以降、国内市場は縮小気味で「米アップル向けの中小型パネルを除き大型投資を期待できない状況」(小川克己社長)。そのため、来年初めに韓国で偏光板貼り付け装置の新工場を新設し、韓国・中国メーカー向けの生産能力を約2倍に増やす計画を進める。今後は有機エレクトロ・ルミネッセンス(EL)などの技術開発も強化し、フィルムを貼る装置市場で新たな収益源を開拓していく考えだ。(池田拓也)

淀川ヒューテック株式会社

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