製造拠点使い分け
アジア周辺国への供給狙う
国内技術磨き新分野開拓
フッ素樹脂メーカーの淀川ヒューテック(大阪府吹田市、小川克己社長)は昨年、韓国・平沢市に新工場を建設。今年から本格生産を始めた。
サムスン電子やLGなど韓国の液晶メーカー向けに偏向板貼り付け機の供給を増やすほか、フッ素樹脂製造装置を海外拠点に初めて導入。日本から技術者を派遣し、国内と同品質の樹脂加工品を現地の半導体製造装置メーカーに供給できるようにした。韓国を足場に中国メーカーとの取引拡大も狙う。
国内ではマザー工場として先端技術を磨きつつ、新規事業に力を注ぐ。昨年、滋賀県の主力工場を増強。電気自動車(EV)向け部品を生産する。車載用リチウムイオン電池に使うガスケットと呼ぶ部品で、電池内部の電解液が外に漏れ出さないようにする。15年にも量産に入る計画だ。